人は長く生きて百年、時代を知る者も時が経てば消えていく。必死になって築き上げた自分も、刹那の時間に消えてしまう。生きることに意味があったのか、終焉を向かえ思い返しても何も残るものはない。
■時間を越えて
人と言う物理的な存在は、時間と言う普遍的な理屈に、やがて終わりを告げられるように消えてしまう。どんなに素晴らしい時を過ごしても、テロメアが短くなれば、やがて死は訪れる。
あなたが生まれる前と、あなたが終焉を迎えた後で、何か変化や影響はあったのだろうか。もし存在が消えてしまった時に、何も残らなかったり、変化が訪れなかったら、あなたの一生は意味を持ったのだろうか。
いや、それだけではない。先人の一生が時代に与えてきた影響は、どんな人物だろうと意味があったと思いたい。それは残ったものを見れば疑う必要もないだろう。いま在る全てが、過去の遺産なんだから・・・
物はいづれ消える、では思いはどうだろうか。私は何かを残していきたい。それがこれから生まれる未来の者へ、為になる何かであって欲しいと願いながら、物ではなく心として残っていければと思う。
◆生きることより、残すこと・・・