自分自身と、もう一人の自分と、二人を見守ってくれるもう一人の自分。自我に目覚めれば、もう一人の自分に気付く。自分の中で出会う、自分とは違う存在に戸惑いながらも、違う自分をまた見つける。
■人形劇のように
一人で解決できる悩みは限られており、誰でも他人に相談する方が楽になれるし、効率よく解決することができる。絶対的な知識や経験の量も然ることながら、視点の違いも重要なポイントです。
一人称視点の場合は、物理的に見ても死角が多い。物の裏側はわからないし、障害物によって対象物は見えにくくなる。思考においても単調子になりやすいし、視野が狭くなり周りが見えなくなる。
二人称で考えれば、相手の気持ちや動機、物事の裏に隠された意図などを読み取ることができ、理解が深まるほか問題点も事前につかみやすくなる。しかしそれでも客観性は失われやすい。
その二人の自分が行う会話を、冷静に分析し判断する第三者が必要になるのである。それは自分以外の誰かでもよいのだが、的確な思考を導くには、第三者は自分自身で演じて欲しい。
◆立体的なシミュレーション