いくら物知りでも、その知識が使えないと意味がない。ただ知っているだけでは何の役にも立たない。そこから何かが得られなければ持っている意味さえないのだ。もちろん何も知らないのはもっとどうにもならないが・・・
■思考の中心
人はある程度の経験を積めば、自分自身で判断ができるようになる、そう思いませんか。単なる知識(私は知材と呼んで区別する)は誰かに広める程度の使い道しかないが、経験を積みいくつかの知識が結び付くと、判断できるようになります。
それは人が持つ一番重要な力「思考」なんです。単なる知識が脳の情報処理によって、使えるようになるのは、情報を複雑に加工する「シミュレーション」や関連・意味づけを行う「ネットワーク」そして要らないものを排除する「フィルター」の機能があるからです。
なぜある程度の知識や経験が必要になるのか。情報を加工したり、関連付けることで、判断できるようになるのでしょうか。単なる物知りと、賢者の違いはいったいどこにあるのでしょうか。
高度な情報処理は誰もが持っている普遍的な力ですが、情報の量が少ないと効果が現れにくいのです。ある程度何でも知っていた方が、情報を加工したりつなげたりするのに役に立つ。道具が無いよりは、あった方が色んな作業を行えるでしょ。
◆生きるための知力・・・