物事は概念で捉えるべし。それは考えて生きるのに大切なことなのである。ただ言われた通りの事をこなすだけの人や、教えられたことをそのまま繰り返すだけでは、能がないと言われてしまう。
■本質を捉えよ
日常で起こる様々な出来事の中に、目には見えない物事の本質がいくつも隠されている。人の行動の中には、何らかの意図や動機が見え隠れしており、事故や事件には、それを起こす要因が存在する。
ただ表向きの表情だけをみるなら簡単かもしれない。笑っていれば機嫌がいいし、怒っていれば機嫌が悪い。交通事故ならぶつけた人が悪い、窃盗事件なら盗んだ人が悪い。誰かの何かのせいにして終わられてしまえば、それで解決してしまう。
本当にそれでいいのだろうか。物事の本質を捉えているだろうか。なぜもっと追求して考えないのだろうか。メディアからの情報を鵜呑みにしたり、人の意見をそのまま受け入れたり、自分の考えを持たなかったりしてませんか。
いつでも全体像を掴み、裏側まで把握していないと、人は悪意を持って付け込んだり、騙すこともあります。守備的なこともありますが、攻めの場合にも戦略を練るなどの思考活動は必要なのです。その為にも物事は本質で捉えなければならない。
◆目的と手段の違いとは・・・
あなたは数学の方は得意でしょうか。苦手意識を持たずに読んでくださいね。人間の頭の中では、数字以外でも行われる計算。その重要なポイントを公開します。だから数学ができなくてもわかる法則です。
■人生の方程式
数学ではいろんな式があります。足し算引き算、関数、因数分解、それらは生きる上で重要になることも多々あります。自分の給料を足したり引いたりして、今月の生活の予定を立てたり、デート資金を残したりお金の管理には欠かせない計算です。
ただし数字だけ扱うわけではありません。人の感情もプラスに働いたり、マイナスに働いたりします。毎日の挨拶や、まじめな勤務態度、仕事ぶりなどを評価されれば、倍になって返ってきたり、ボーナスが増えたりと、何があるか分かりません。
複雑な人生の方程式ですが、簡単に理解する方法をご存知でしたか。たった三つのことを分かればあとは、そのどれかを使用したパターンであることがわかるはずです。その三つとは何でしょうか。
それは定数(係数)と変数、そして解です。定数とは決まっていて変わらない数字のこと。例えば時間などは一日24hと決まっていますよね。変数とは変わる数字、給料や人から受ける信頼、能力、実績など簡単に変化してしまうものといえます。そしてそこから導き出される結果が解です。
◆方程式の解を解く方法は簡単ですよね・・・
何か大きな過ちを犯してしまった時や、取り返しのつかないことが起こった時の、後悔ってありますよね。なぜこんなことになったのか。なぜもっと早く気付かなかったのかと思っていても元には戻らない。さて、その状態を決めているのはなんでしょうか。
■物事の始まり
何か大きな間違いが起こる。気付くのが遅かったなどは、物事が起きて最終的な結果の状態です。人はこの時に事の起こりを知り、重大さに気付くのです。
それがあたかもさっき起こったように錯覚することさえあります。何々さえしなければよかった。何々に気付けば防げた。何々じゃなければ・・・などと繰り返し、後悔だけで状況を冷静に分析することもできない人もいる。
物事はその一瞬で全て決まったのでしょうか。他に原因はなかったのでしょうか。起きてしまったことは仕方のないことではないでしょうか。何かを学びそれをバネに前向きに考えることができるはずですよね。
その出来事から何かを学び取るならば、事の始まりは何だったのかを論理的に考えその「要因」を調べます。その要因を引き起こす原因になった「前提条件」さえわかればそこから「法則」が導き出せます。この三つがベースです。
◆ベースとは何なんだろう・・・
世の中には色々な法則がありますが、私自身の基本的な考え方にベースというのがあります。基礎や基本の土台がしっかりある考えを持っていて、それを応用することで全てのことに上手く最適な方法が見付かる、というものです。
■全ての基本的原則
人生の全てにおいて基本的なことはなんでしょうか。人それぞれに考え方はあるでしょうが、誰もが納得できる正しいこともありますよね。そういうものの集まりが、全ての基本的な原則であるはずです。
その基本的原則をもとに、他の全ての法則を導き出すことを、実現する考え方がベース理論なんです。
異なるスポーツでも必要になる能力は同じではありませんか。どのスポーツでもパワーやスピード、バランスなどは大切ですよね。仕事面でも同じようなことが言えませんか。正確で機敏な姿勢は認められますよね。
どんなものでも当てはまるような普遍的なものだけがベースとなるのです。人は失敗を繰り返して成功する、というようなことも何事に対しても同じこと「ベース」的な考えだと覚えていて欲しいのです。
◆人生のベースガイド
自分だけのちょっとした特技や、自慢できることってありますか。それってあなただけしか知らない、ちょっとしたコツみたいなものがあるのではないですか。人生においても押さえて置けばいいコツみたいなものは存在します。
■重要な点の結びつき
物事は押さえて置くべきポイントと、それをつなぐライン、そしてそれらが作り出す流れによってできています。いつ、誰が、どこで、何をする、といったポイントにどのようにして、というラインが結びつくことで一つの事柄になる。
エンジン、ミッション、タイヤ、路面、というポイントが自動車が走るという一つの流れをつくると考えてもらいたい。人もまた目的、動機、能力、条件、などの要素が集まり一つにつながると、行動するといったものである。
でもポイントって曖昧だと思いませんか。ミッションのない車だって走るし、エンジンがモーターになったっていいのではないか。人も目的や動機もなく行動したりするし、ポイントって何なのと疑問に思うかもしれません。
それがポイントなんです。物事の種類やレベルによってポイントも変化し複雑になります。いくつかのポイントが必要になる場合もありますし、まったく分からない場合さえあります。それは変わらないベースポイントと変わってしまうポイントがあるからではないでしょうか。
◆違いの分かる人は・・・
重要なことや大切なものは、何かの中心であったり周りから堅く守られています。お城など建物の中心には王様など重要な人物がおり、それが全ての中心になりますよね。それこそ第3のベース「コア」です。
■核となるモノ
コアとはcoreと書き、中心や中核という意味を持つ単語です。地球にはコアと言われる金属でできていると思われる核が存在します。それを取り囲む層がいくつか存在して地球を形成しています。
基本的には全てにおいてコアと呼ばれる重要な部分を持っていてそれを支える層や殻などの補助部分が存在し、そしてそれを取り巻く環境が存在していると考えてよい。何事も大別すればこの3つのどれかに分類されると考える方が理解しやすい。
このベースは例えばビジネスにおいては、コアビジネスと言われる最も重要な事業があり、それを支える事業や支えるスタッフなどがある。それを取り巻く環境や状況があり物事が構成されていると考えられる。
つまりビジネスをどう進めていくか決める場合に、どこをどうするかを3つの部分から考えればいい。コアは一度決めると変えてはいけない芯となる部分。その周りをしっかり固めて、状況をどう変えるかという問題になる。
◆頑なに守る部分と臨機応変に対応する部分
勉強、スポーツ、仕事、全ては経験が大きなポイントです。経験もなしに何でもできて、何でもこなせるという人はいません。才能があるとか筋がいいと感じるのは、その時点より前にその能力を育てる経験があったのだと思います。
■人生経験
人生を生きることは生涯を通して学習することと同じです。毎日何かを学び、何かを経験した上で次の行動にどうすべきかの判断を下すのです。今日はこうだったから明日はこうしてみよう、それでダメだったらこれしかない、というのが人間です。
経験を積むと人は自然と思考が働きます。繰り返し行うことで先を読んだり、違う方法を考え出したりするのです。それはどんな時でも一緒だと思いませんか。勉強、スポーツ、仕事、恋愛、遊び・・・慣れてくると、より高度によりクオリティの高い結果を望みます。
経験があれば思考が働くのは想像ができますよね。その先はどうなるでしょうか。経験を積み続け、思考が先を読み続けるとその先にあるものは何でしょうか。人は経験を積むことでその先の結果を知ることができるのではないでしょうか。
そうですね。経験が増すと自然に結果の予測を行うことができるようになります。何かが起こるとその先に何かが起こる。それを一般的に法則といいます。人生の基礎は経験であり、それが思考となって、法則をつくりだす。このことはよく覚えておいてください。
◆人生の法則
建物を建てるとき、自動車を作るとき、もとになる設計図があるはずです。それをもとに様々な素材を使って実物を制作し、それを本来の目的に使用するというのが全体的な流れです。それは他にも応用することができます。
■人生の設計図
あなたの生活は何をもとにできていますか。普通そんな質問をしたところでまともな答えは返ってきません。人生の設計図を持っている人は少なく、設計図を持っていても使用しない人も多いはずです。
単に設計図といったら人によっては将来の夢だったり、旅行の計画程度のものだったりするわけですが、詳細に決めていても思い通りにいくことはほとんどないのではないでしょうか。だからといって何も決めないのも問題です。
詳細な設計図が在った方がいいのは事実ですよね。どんな図だったら上手く実行に移せるのでしょうか。まだ何のことか想像もつかない人もいるのでしょうか。
人生の設計図は人の思考の中にあります。抽象的な夢やカレンダーのような計画ではありません。思考回路や思考プロセスが全ての処理の基礎になり人生を形作るのです。
「何かが起きると私は何をする」と予め決めておけば判断スピードは上がり、よりスムーズにことを進めることが出来ます。その理由は次の機会に教えましょう。
◆人生の指針ベースガイドとは
あなたは物事を理解する時どのように情報を処理するでしょうか。私はベースという考え方で全て三つに大きく分けることが最も良いと思っています。ベースは基礎や土台の意味で私は様々な物事の根っこと捉えています。
■ベースガイド
人生において基礎となるのは何でしょうか。私は考え方だと思います。日々起こる出来事にどう感じるか、どう考えるかが人生の基本となりベースとなると考えます。
望みが叶わない、嫌なことだらけ、運が悪いなど思うことは色々あるでしょうが、それを前向きに考えたり、どうしてそうなったのかを深く真剣に考えたりすることで、何かが変わる気がしませんか。
考え方を変えただけで何が変わると思いますか。どうせ気休めなんだろうと思いますか。考えるのが面倒臭いから別にどうでもいいと思ってしまうのですか。あなたは今の自分を変えようと努力したことがあるでしょうか。
同じことをすれば同じ結果になります。違うことをすれば違う結果になることもあります。考え方を変えるだけで違った結果にたどり着くのはよくあることです。今のままでいいと思っているなら、同じ人生を歩み続けてください。
◆違った人生を見つけたいなら・・・
成功したけど苦悩したという人の話や、幸福だけど貧しいという人の話や、お金持ちだけどつらい思いをしている人の話を聞いたことはありませんか。彼らのその後はいったいどうなってしまったのでしょうか。
■三つの法則
世の中にはお金を稼げるだけ稼ぐ人がいます。幸せばかりを追い求め貧しい暮らしを耐える人もいます。何かを成し遂げる為にひたすら一つのことに一生懸命打ち込む人もいます。
お金が増えると欲にくらんだ人間から守ったりする必要や何かと人間関係のトラブルが増えます。幸せな家庭でも貧しさから働きづめや生活に制限がかかる場合もあります。成功したとしてもお金持ちになれる保障も幸せになれる保障もありません。
人生では何が大切なのでしょうか。宝くじに当たることではありません。浪費家の恋人を見つけることでもありません。スポーツで勝利したり、戦いに打ち勝つことでもない気がします。
この状態では答えは見付からないのです。どっちがいいとか、どれを取るかなどと考えていたらどっちでも同じことになります。解決策は柔軟に物事を考えてこの問題の本質を捉えることです。
◆3つが必要な訳