私の思う今までのノウハウは、何かに限定されていて、誰かに限定されていて、その時代をも限定してしまうものだった。上手くいかないことも、上手くいかない人も、価値を失ってしまうこともある。それで本当にいいのだろうか・・・
■無限の可能性
ノウハウは実践を繰り返して、その経験から生まれることが多いだろう。過去のあらゆるデータを検証しながら、重要であることと重要でないことを振り分けていく。そこで一定の傾向をつかみ、法則として当てはめるのだ。
稼いだ人がつくった億万長者になる方法。仕事のできるひとがつくった仕事術。英語の話せる人がつくった英会話のノウハウ。何かができる人が、どうしたら自分ができたのかを見直すことで、見えてくる法則。
そのどれも用途を限定されてしまう。どんなことにも使える普遍的な法則はないのだろうか。一つのことを知ればそれが無限の可能性を発揮するノウハウは存在しないのだろうか。私はしばらく考えていた。
ふとその答えを思いついたことがあった。それは意外にもいままでのノウハウの中に全て隠れていたのである。全ては全ての法則の中に存在し、その一つ一つは実は本質的には同じことだった・・・
◆私はそれをベースと呼んでいる・・・
世の中には成功の・・・上手くいく・・・誰にでも・・・など色んな法則が流通している。中には数十万円もするプログラム形式のものや、1回数万円のセミナーなど高額のものも少なくない。そんな方法をどうやって扱うかが本当は最も重要なことなのである。
■自分に合わせて
どんなに素晴らしいことが書かれていても、どんなに確率が高くても、扱う人によって上手くいくかどうかは変わる。そのことも知らずに値段が高いと文句を言ったり、内容を読んで詐欺だ嘘だと騒ぎ立てたりする。
実際には嘘のこともあるかもしれない。だから難しいのだが、全部が全部そういう人を騙して稼ごうと言うものではないのだ。内容的には素晴らしかったり、何か大切なものを与えてくれることもあるのだ。
役に立たない手軽な情報、役に立たないが高価な情報。役に立つが高価な情報そして役に立つが手軽な情報の違いとは何だろうか。それは誰が決め、どうやってそれを決めるのか。問わなければならないことは多い。
その中から自分に合ったものを探し、理解を深めることだ。そして重要なのはその本質を見極めることにある。そのあとは法則に従い、より深く細かく理解しながら、自分に合った形で創り直していかなければならない。
◆人のモノではなく自分のモノ・・・
個人の存在価値を示すのには、他人より優れていることを証明するのがわかりやすい。それにはオールマイティな何でも屋さんになるのではなく、誰にも負けない自分だけの分野を持つことが一番いい。
■負けない方法論
まず専門性に特化することが第一である。あれもこれもとやっていては、その力が二つにも三つにも分かれる。山脈を作るのもいいが、一番目立つのは山の頂上である。一つのことに絞るというのは基本的な事項だ。
その他にも重要な要素は、加速度と経験量である。同じ場所にたどり着くには、できるだけ早くという気持ちもありますが、それよりも確実に近づいているという進歩・成長です。そのためには十分な経験も必要ですし、経験が競争力にもなります。
三つがバランスよく調和することで確実にそして効果的に成果を上げることができる。自分にしかない特別なもの、それが確実に成長し、誰よりもそのことについて詳しい、というのは素晴らしい事でしょ。
そのために自分と向き合ったり、情報を集めたり、積極的に行動を起こすことは、経験を豊富にして成長の加速度を上げ専門性を高めることにつながるのだ。そんな能力開発はあなたの存在価値を高めてくれる。
◆自分にできること、自分にしかできないこと・・・
私たちはこの時代に生きている。生きている時間はこの宇宙や世界からは一瞬の出来事かもしれないが、生きていたという事実はいつまでも残すことができる。自分の存在が意味のあるものとしたいのなら今を生き、何かを残してみてはどうか・・・
■創作意欲
残すといえば形のあるものを前提として考えるかもしれない。創作と一言で言っても、特殊なものを制作したり、大きなものを建造することだけではない。形あるものを残す為に、お金を物に換えるというのも違います。
自分らしい生き方や、他人が真似をしたくなるようなアイデア、もう一つの創作活動とも言える精神的な創作です。誰もが持っている生活様式も時には、誰かが参考にする大切な情報になるのです。
自分らしい生き方とかアイデアを持っていなかったらどうすればいいのでしょうか。誰かのために何かを残すには、何が必要でどんな条件があるのでしょうか。何かを残すことが生きる意味になるのでしょうか。
重要なのは文化です。新しいものをゼロから造りだせと言っている訳ではない。残す為に変える必要はないのである。誰かから教わったものを、ただ伝えるだけでも十分なことである。だって過去の人は全てそうしてきたのでしょう・・・
◆形あるものはいつか・・・
先は長く感じるが、過ぎた時間は短いように思っているほど人生は長くない。だが思っているほど短くもない。100年近く生きるようになった人間は、その中で何を考え、何をするのか。答えの見付からないまま時だけが過ぎていた。
■選ぶこと。
人生で成功したいと思ってから色んなことを考えてきた。失敗しないにはどうしたらいいのか、成功するにはどうしたらいいのか。効率よく生きるには、無駄なく生きるにはどうしたらいいのか、そういうことを考えていた。
しばらくするとそういうものに共通する基本的な原則があることに気付いたのだが、それが私がブログやHPなどで言っているベース理論である。ベースは全ての土台となる家を建てるときの基礎と同じと思っていい。
基礎はある程度できたのだが、肝心の家がない。基礎は習得していくと基礎の中に基礎があり、その中に更に基礎が見付かる。それによって共通したことがだんだん明確に理解でき、効率も上がるのだが、上に載っているはずの家は見当たらないのだ。
つまり成功は理論の上に現実を載せなければ、形として現れない。その現実としての「何を」の部分が必要になるのである。その形を設計するのが人生設計というわけです。
◆ライフスタイルデザイン・・・
それは失業して数ヶ月たった時のことだった・・・私はこの先どう生きていくのかを迷い悩んでいた。不幸か幸いか自分と向き合う時間は十分すぎるほどあったのだ。そのおかげで成功するにはどうすればいいのか気付いたのである。
■失敗の中に隠された成功
私は普通の仕事をして普通の暮らしをして、普通に過ごすのが嫌だった。何か人より上手くいって、いい暮らしをしておもしろい人生にしたかったのだ。それはずっと昔から言葉や態度には表さなくても思っていたことなんだ。
お金持ちになりたい、偉くなりたい、幸せになりたい、会社の社長・・・人の上に立つ人・・・素敵な結婚相手・・・具体的には何も決めていなかったが、なんとなく誰でも思うような理想を持っていた。
だけど思っているだけで、何にもそのことに関しては考えていなかったのだ。どういう会社の社長・・・どんなことをして人の上にたつの・・・素敵な結婚相手とはどんな人物でどんな生活を送りたいの・・・。
全てが曖昧のまま過ごしてきた。ただ何となくで生きてきた。しかし自分自身と真剣に向き合い対話をすることで、色んなことを考えることができた。それがきっかけで成功について考える機会があったのだ。
◆その時、私は成功とは何かを知った・・・
過去三回「才能の開花」「人生設計」「資産形成」と、ピラミッドについて関連することを書いた。イメージをしやすいように構造について少し説明を加えよう。共通しているのは点と線で交わっているということだ。
■最も美しい形
私はピラミッドの三角が重なったような形が、合理的でとても美しく感じる。一つのものから二つの違うものへ、ただそれを続けていけば綺麗なピラミッドができる。三角が増えればピラミッドは大きくなるが、基本的な姿に変化はない。
人生だって資産だって才能だって基本的には、一つのことから始まって無限に広がっていっただけのような気がする。実際にそんな形を目にすることはないのかもしれないが、社会の構造などを連想するのはこの三角が多いのでは・・・
つまりどういうことなのか・・・少し説明を加えよう。ピラミッドは必ず頂点を一つだけ持つ。それは物事が一つの何かから始まり、いくつかの選択肢を持ったまま広がっていくということである。
人生においては、始まりとなる生まれてからの運命の全体像は、あらゆる可能性を考えれば無限に広がるピラミッドのようになるに違いない。一つ一つの分岐点は、その前後の過去や未来と線でつながっている。あと過去よりも未来の可能性は確実に広いということか・・・
◆初めは小さな一歩でも・・・
能力が優れている人を天才と呼び、人々は特別な存在として扱ってきた。幼い頃ほどそれは顕著で、年齢と関係のあるIQ(知能指数)「アイキュー」が注目されるのも、小さな子供でも優れた大人のように見えるからだ。
■花咲く人の種
才能というのは何も特別なことじゃなく、植物が花を咲かせるように当たり前のことである。毎日、水や栄養、光など必要なものを適度に与えるだけで、植物は芽を出し茎を伸ばし、花を咲かせて種をつける。
誰でもそんな才能の種を持っていて、興味や機会さえあれば芽を出して成長することができるのだ。どう育つか、どう育てるか、というのは方法的なものだから、やり方はいくらでもある。
じゃあ才能は種の質のことではないのか。育て方によって咲き方は決まり、育て方が同じなら同じように才能が開花するのでしょうか。実は人間にはもう一つ重要なポイントがあります。
それは「育ち方」です。いくら平等に水などを与えても、成長の速度はそれぞれ微妙に違うし、実の大きさや数は揃わない。人間の成長はそれ以上に複雑ですから、同じ指導や訓練をしても、成長のバラつきはなくせません。重要なのは小さな違いではない。
◆どれだけ愛情を注いでいるの・・・
ピラミッド型の最終形態それは生物の進化である。人も先祖をたどれば何か違う生物にたどり着くかもしれない。新しいものへと生まれ変わると同時に、多種多様に進化を繰り返してきた生物。それも全体を見るとピラミッドのようになるに違いない。
■人生の最終目的
自分が将来何になりたいか、小さな頃から決まっていた人や、今でも何か分からずただ毎日を過ごしている人、そのどちらも自分の人生は、自分が生まれてから死ぬまでの間だと思っているに違いない。
確かにそうかもしれない。生まれる前には何もできないし、死んだ後には何もできないだろうと思う。自分が何かを実現するには、生きている今しかない、そう考えるのも普通のことである。
しかし本当に生きている間しか何かをすることはできないのだろうか。あなたは死んでもなお人々に何かを与え続ける人たちを知らないのだろうか。あなたの先祖はあなたのために何も残してはくれなかったのだろうか・・・。
もうお気づきですよね。人は生きているうちにやったことが、死んだ後も役に立つことがある。作曲家が作った曲や、誰かが建てた建造物、親の躾(しつけ)や地域に残る文化や風習など、残せるものはいくらでもある。肉体が死を迎えた後も、精神は生き続けなければならない。
◆先祖を大切に・・・子孫を大切に・・・
僕達は一つだけの世界では生きていない。だからつながりがあって、それらが集まると自然とピラミッドを形成する。それは人間社会の階級だけの話ではない。人々が作り出す資産もまたピラミッドのように形成されていく・・・
■頂上に集まる資産
一人の力は限られており、多数の力の前では圧倒されてしまうのは知っていますよね。仕事やイベント、キャンペーンや争いまで、人が多く関わった方が規模が大きく効率的に生産されます。
何でも一人でできてしまう優秀な人は、一から全てやってしまいがちですが、チームを作って役割分担をすると、同じことが短時間で終わってしまいます。それは自営業と会社組織の差であったりします。
資産も効率的に大きく増やして生きたいと思うのなら、個人で扱うのとみんなに分配するのでは、どちらがいいかわかりますよね。そしてその大きな資産を誰が手にするかは目に見えていますよね。
ピラミッドの頂上には自然と大きな質のいいものが集まる。最下層の人からの小さな小さな資産が、流れて流れて上へ上へ昇っていく。それがこの世界の事実である。それを手に入れたければ、下の人をまとめるリーダーとなって、支えてもらえるように下の人を大切にしなければならない。
◆そらも足元も見続けなければ・・・